建設用語集


よみ 用語 解説
さんじくあっしゅくしけん 三軸圧縮試験 土の強さを調べる試験。土圧、支持力など地盤や盛土の安定計算に用いられる粘着力(c)、内部摩擦角(φ)が得られる。円筒形の供試体に薄いゴム膜を被せて側圧を作用させ、供試体が破壊するときの垂直応力を測定する。強度特性を把握するため、側圧を変化させそれぞれの垂直応力を測定する。圧密・排水条件の違いによって、UU・CU・CDなどの試験がある。
さんめんばり 三面張 河床が急勾配で河幅が狭い小渓流や河川で、床固工で落差を付けてもなお掃流力が河床の抵抗力よりも大きい場合、また常に土石流が流下する場合には護岸だけでなく河床をコンクリートや石材で張って三面張りとする。
しこうくさびほう 試行くさび法 土圧計算の手法。土塊のすべり面角度を試行的に変化させて作用する最大の主働土圧Paを求める手法。
しじりょく 支持力 地盤が上載荷重を支える能力を支持力という。通常、単位面積あたりの応力で表記する。極限支持力、許容支持力など。
じすべり 地すべり 地質構造的要因によって斜面が比較的広範囲にわたり滑動するものをいう。地すべりには滑動が長期間におよびしかも緩慢なものが多い。浅いボーリング調査では判別できない場合もある。
しせん 支川 本川に合流する河川。また、本川の右岸側に合流する支川を「右支川」,左岸側に合流する支川を「左支川」と呼ぶ。
しぜんがんすいひ 自然含水比(Wn) 自然状態にある土の含水比を呼び、土の種類によって大きく異なる。一般的に自然含水比の値は粗い土粒子を多く含むほど小さく、細かい土粒子を多く含むほど大きい傾向を示す。
しつじゅんみつど 湿潤密度 対象となる土が水を含んだ状態での密度。
じばんかいりょう 地盤改良 地盤改良とは、地盤の工学的性質を人工的に安定化させることをいう。地盤改良には土の密度を増大させる方法(サンドコンパクションなど)、固結する方法(固化材混合改良など)、補強する方法の三種類がある。
しめかため 締固め 土に何らかの荷重を加え、土中の間隙を小さくして地盤の密度を高めることを土の締固めという。
じゃかご(えんとうけいじゃかご) じゃかご(円筒形じゃかご) 古くは竹を材料として亀甲型網目の円筒型のかごを編み、内部に玉石・割石などを中詰して河川工事に使用したことにはじまり、現在ではめっき鉄線構造のものに発展、成長してきた土木材料である。胴網・ふた網・丸輪・閉じ線からなる。
じゃかごだむ 蛇篭ダム 蛇かごもしくはふとんかごを積み上げて心杭で固定したダム。大粒径の掃流砂が流れない小渓流で、渓流の低下を防止すると同時に常時排水する目的で築造される。
じゅうだんこうばい 縦断勾配 道路などの坂の角度を示したもので、通常パーセントで呼ぶ。延長に沿った水平長さに対する鉛直高さの比率である。
じゅうりょくしきだむ 重力式ダム 堤体自身の重量によって、これに作用する水圧、土圧、地震力などの外力に抵抗し、安定を保つ形式のダムのこと。一般にコンクリートを材料として築造される。理論が簡単で施工は容易ではあるが、均等で十分な支持力を持つ基礎を必要とする。
しゅしふきつけ 種子吹付 種子・客土材・侵食防止剤・生育促進剤・肥料等を混合したものを、吹付専用の機械で法面に吹付け、緑化を促がす工法。
しゅだむ 主ダム 砂防ダムで、渓流にあって、貯砂、堆積土砂の勾配調節、砂礫の分級、山腹斜面の防護など計画された主たる機能を持つダム本体。
しゅどうどあつ 主働土圧 壁体が背面土から離れるように動くとき土が壁体を押す極限土圧。
じゅどうどあつ 受働土圧 壁体が背面土の方向に動くとき、土が壁体を押す極限土圧。
しゅばつざい 主伐材 木材として利用するために選別され生育される残存木、または収獲木。林分の中で被圧木、二又木、曲がり木、損傷木は間伐し、主伐材の生長条件を整える。
じゅんようかせん 準用河川 河川法の規定の一部を準用し、市町村長が管理する河川。一級水系,二級水系,単独水系にかかわらず設定される。
しょうすいろ 捷水路 河川の湾曲部を矯正して、洪水を安全に流下させるために開削した水路。
しょくせいしーと 植生シート ポリエチレン製や生分解性樹脂などのネットに種子、肥料などを装着したシート状のもの。主に、盛土法面の植生工に用いる。(植生マット)
じらす・へら ジラス・ヘラ 菱形金網製作の際、直線状の材料を山形に加工するジグ。
しんじゅんめん 浸潤面 河川堤防において、主に河川水から浸透する堤防の土の水位をいう。浸潤面が高くなった場合、裏法面が崩壊し、それにより破堤する恐れがあるため浸透対策工を設ける場合がある。
しんしょくたいさくこう 侵食対策工 河川堤防において、河川水による横侵食防止工をいう。ブロック張りやかごマット工などの対策工がある。
しんとうたいさくこう 浸透対策工 河川堤防において、河川水や降雨からの浸透水による裏法面崩壊を防止する対策工をいう。一般的に、表法側に遮水壁工、法面被覆工等が設けられ、裏法側にはドレーン工が設けられる。
しんとうりゅうけいさん 浸透流計算 河川堤防における、(局所)動水勾配、浸透経路などを解析する計算。(浸透流解析)
すいせい 水制 川を流れる水の作用から河岸や堤防を守るために、水の流れる方向を変えたり、水の勢いを弱くすることを目的として設けられる施設。形状としては、水の流れに直角に近いものから、平行に近いものまでいろいろあり、また構造としても、水が透過するように作られたものから、水を透過させないように作られたものまである。
すいだしぼうしざい 吸出し防止材 流水の作用や、残留水圧等によって、護岸・護床材等の下部材が吸い出されることを防止するために設置するシートなどの材料。
すいちょくへき 垂直壁 砂防ダムや床固工の水叩きに副堰堤を造らない場合、水叩き下流端を垂直に折り曲げて河床にかん入させることにより下流河道とすりつける。これにより河床の不連続面で洗掘が起きても水叩きの破壊にはつながらない。
すじこう 筋工 山腹緑化工の一種で、山腹斜面に水平方向の階段を設けることで、地表侵食を防止し、植生の生育環境を整えるために設けるもの。筋工の種類には、かや筋工、芝筋工(階段の前側にかや、芝を施工)、石筋工、粗朶筋工(階段の前側に石、粗朶束を積む)などがある。
すーぱーていぼう スーパー堤防 正式には高規格堤防という。堤防の高さの約30倍もの幅広い堤防敷が特長。堤内に人口や資産が密集している大都市の5水系6河川に施工されている。
せいしどあつ 静止土圧 壁体が全く動きが無く静止しているときに、土が壁体を押す力。
せいすいあつ 静水圧 静止している流体内の任意の面に作用する圧力のこと。その強さは流体表面に作用する力を無視すれば、表面からの深さと流体密度の積に等しく、方向に関わらず一定であり、作用方向はその面に直交する。
せき 農業用水・工業用水・水道用水などの水を川からとるために、河川を横断して水位を制御する施設。頭首工(とうしゅこう)や取水堰(しゅすいぜき)とも呼ばれる。堰を水門と混同する場合があるが、ゲートを閉めたときに堰は堤防の役割を果さない。
せんくつ 洗掘 流水や土石流の侵食作用によって河岸や河床が削られる現象。
せんだんしけん せん断試験 (土) せん断強さを測定するための試験。せん断強さにはピーク強度、完全軟化強度、残留強度等がある。室内や原位置での試験があり、また試験機により直接せん断試験、三軸圧縮試験、リング回転せん断試験などその用途によっていろいろな試験機が開発されている。試験方法には非排水せん断試験(U-test)、圧密非排水せん断試験(CUあるいはCU-test)、あるいは排水せん断試験(D-test)などがある。
せんだんつよさ せん断強さ  (土) 土がせん断破壊する時のせん断応力の最大値。せん断強さτ(たう)は、せん断抵抗角φ、粘着力cとせん断面に働く垂直応力σを用いて、次式のように表わす。 τ=C+σ・tanφ
ぜんめんひふくこうほう 全面被覆工法 堤体全体をアスファルト等の難透水性材料で覆い、降雨や高水位時に起こる浸透を防ぐ堤体強化方法一つで、強化された堤体をアーマーレビーという。
そうとうそど 相当粗度 河床面あるいは法面の凹凸の大きさを表す係数。河床の場合は、河床材料粒径及び表面の並び方によって変化する。法面の場合は、植生、堤体土等の被覆材料の種類、大きさ、粗密程度などによって変化する。
そうりゅう - いったいせいがつよいもでる 掃流-一体性が強いモデル 護岸の力学設計法において、法覆工(護岸工)での空石張り護岸などを設計する際に用いられるモデル。
そうりゅう - いったいせいがよわいもでる 掃流-一体性が弱いモデル 護岸の力学設計法において、法覆工(護岸工)での捨石護岸などを設計する際に用いられるモデル。
そうりゅう - かごづめもでる 掃流-籠詰めモデル 護岸の力学設計法において、法覆工(護岸工)、根固め工でのかごマット工、ふとんかご工を設計する際に用いられるモデル。
そうりゅう - なかづめもでる 掃流-中詰モデル 護岸の力学設計法において、根固め工での木工沈床や粗朶沈床などを設計する際に用いられるモデル。
そくたい 側帯 堤防を安定させるため、または非常用の土砂などを備蓄したり環境を保全するために、堤防の裏側(堤内地側)に土砂を積み上げた部分。
そくへき 側壁 砂防ダムの水叩き部の両岸に施設される擁壁。越流部から水叩きへ落下する水が両岸を浸食して不安定化しないように保護する。両岸が浸食に対して十分に強い岩であれば施設しないこともある。
そで 砂防ダムにおいて、水通し部に隣接する左右の非越流部分、両岸の袖は上流河道の線形によって必ずしも対称ではない。その勾配は必ずしも水平とせず計画渓床勾配と同程度またはそれ以上とする。
そど 粗度 流れに対する河床面あるいは法面の凹凸の状態をいう。粗度が小さく、その影響がすぐに減衰して流れの中心部に及ばないような河床面・法面を、水理学的に滑らかな面という。
そとあーる 外R コーナー部でコーナーをはさんだ左右の角度が、盛土側から測って180度よりも大きいものを呼ぶ。⇒内R
そめんめっきてっせん 粗面めっき鉄線 かごマットに使われていた従来の亜鉛アルミニウム合金めっき鉄線(滑面めっき鉄線)の表面を粗面に加工し、歩行の際や施工時にすべり難くした鉄線。表面を粗面に加工することで腐食が早まる為、より高耐食性のマグネシウム混入合金めっき加工されている。そのため耐久性は従来の合金めっき鉄線と同等である。

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